私は大学生活中友達とともにDVカメラで2、3自主制作で短編作品を撮るなど、映像製作の面白さに夢中になっていた。しかし大学卒業も間近にせまり、普通大学だった私は映像の道に進むか、否かで揺れていた。正直、「まずは一般の会社に就職しなくては」と諦めかけていた。
そこに、沖縄ロケが数日ある映画の、カメラ助手を募集していると友達に聞き面接へでかける。助監督の山田さんと打ち合わせ、脚本を読んでからやりたいか否か聞かせてほしいとのこと。
さっそく脚本を読む。台詞が書いて無いこと、静かな物語、沖縄の描き方がステレオタイプでないことにまず驚く。今までに見なれた映画とは明らかに違う。気に入るか気に入らないかよりも先に、どんな映画になるのだろう、観てみたい、と思う。さっそく山田さんに連絡をとり監督との初対面に挑む。
今回の撮影はフィルム撮影ではなくmini-DVカメラを使用するため、監督はカメラマンを雇うことをせず、監督自らカメラマンを兼ねると聞いた。だから助手とはいえ重要な役割に違いない。特に男子に較べて体力自慢でもないしカメラ助手としての経験もなく、英語も片言でしかない。いくら初心者歓迎といっても断られるだろうな、と思いつつガニオン監督との初対面に挑む。監督と片言の英語で少々脚本や使用するカメラについて話すと、即「OKよろしく」の一声。構えていただけに拍子抜けしたが、チャンスがきた、あとはやるのみだと決心する。 |